中国中医研究院附属広安門医院
1955年創建、外来患者9000人/日。
三級甲。中国には床数等によってホテルのように等級があります。ここは最高ランクです。北京で最も鍼灸治療に来院される患者数が多い病院の一つです。早稲田大学と共同で糖尿病の気功治療研究をしたり、国医大師路志正先生が在院されています(昔は鍼灸もされていましたが現在は中薬治療のみ)。鄭毓林先生・鄭魁山先生・高立山先生・葉心清先生等名だたる鍼灸名家が在院されていました。
約一年近く研修させていただきましたが、左手に鍼を持ち、右手で刺鍼していく医師が確かに多かったです。しかしそれは患者数が多いため一人にかける時間が制限されるということもあります。「田植え」をしたくてしているのではないことも分かりました。現在は特殊問診等の形で患者数を制限してでもより詳細かつ正確に診療する先生も増えています(東直門医院趙吉平先生等)。診る患者の数が桁違いなので、刺鍼技術は鮮やか極まりないです。診断には西洋医学も取り入れ、検査機器もあります。中西医結合という名目で診療されていますが、鍼灸治療そのものは中西医結合だと感じています。入院病棟も完備され、鍼灸治療が身近にあるのは中国の善い所でしょうか。TVでも中医の番組があり一般市民に浸透しているのが分かります。
路志正先生・鄭毓林先生・鄭魁山先生・劉志明先生・田叢豁先生・鐘梅泉先生・韓碧英先生・劉保延先生…名だたる名老中医のいる広安門医院で研修できたことを光栄に思います。
以下はHPです。鍼灸科には現在16名在院しています。